“白いダイヤ”2万匹超放流 絶滅危惧のニホンウナギ 「河川環境の復活を」

この記事は約2分で読めます。

ウナギの稚魚「シラスウナギ」を加古川に放流する組合員=兵庫県丹波市山南町井原で

兵庫県の加古川漁業協同組合(渡辺昭良代表理事組合長)がこのほど、同県丹波市やその周辺地域の加古川水系河川5カ所でニホンウナギの稚魚を放流した。稚魚はシラスウナギと呼ばれ、非常に高値で取引されているため「白いダイヤ」の異名を持つ。しかし、今年は思いのほか豊漁で価格が大きく下落したため、これまで成魚を放流してきた同漁協は、「稚魚も放流してみよう」と4キロ(約2万8000匹)を購入し、初めて放流した。

同漁協は毎年、水産資源保護のために加古川水系にウナギの成魚を約250キロ放流しており、昨年も丹波地域の河川だけでも80キロを放った。今年も6月に同量の成魚放流を計画している。

全長5―6センチで透明のシラスウナギを放流。同漁協副組合長の萩原登さん(68)は、「加古川の河口付近に大きな堰ができてからというもの、ほとんどウナギが遡上できなくなった。丹波市は加古川上流部だが、昔はそこらへんで釣れたし、田んぼの中にもいた」と当時を懐かしみ、「昔のように多くの住民が川の恵みを享受できる、そんな河川環境の復活を願って、これからも放流に取り組みたい」と話している。

放流のため購入したシラスウナギ

ニホンウナギはマリアナ諸島の西方の海域で産卵し、ふ化すると黒潮などに乗って日本近海に到達。河川や沿岸域で親ウナギへと成長し、産卵のため再びマリアナに戻っていくという回遊魚。近年、個体数が減少しており、環境省の「絶滅危惧IB類」(近い将来における野生での絶滅の危険性が高いもの)に指定されている。

卵から育てる完全養殖は商業レベルではまだ確立されておらず、養殖は天然のシラスウナギに頼っている。

タイトルとURLをコピーしました