詐欺容疑の男性「不起訴」に 豪雨災害で補助金不正受給 市「重く受け止める」

2020.06.09
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山から流れ出た濁流が民家を襲う様子=2014年8月17日午前8時52分、兵庫県丹波市市島町徳尾で

兵庫県丹波市は、2014年に発生した豪雨災害における同市の大杉ダム自然公園の災害復旧工事など8件で、見積書や領収書を偽造する手口で市補助金を詐取したとして、詐欺容疑で刑事告訴していた同公園管理委員会の元会長の男性(67)が不起訴(起訴猶予)になったことを明らかにした。5月26日に神戸地方検察庁から通知があった。谷口進一市長は「苦渋の決断の末、訴えたもの。結果として不起訴となったことについては、その判断を重く受け止める」とコメントした。

男性は16年度に市観光施設整備事業補助金と市観光用公衆便所整備事業補助金を利用し、災害で被害を受けた公園施設の修繕や駐車場の整備、トイレの新築を手掛けた。その際、補助金交付に必要な書類を偽造して補助金を詐取したとして、市が18年2月に告訴した。男性は17年12月、地元の前山地区自治振興会を通じ、補助金と加算金の計約1860万円を返還している。

また、市は同災害の補助金不正受給問題のうち、鳥獣害防護柵関連事業の8件についても、この男性を相手取り、3472万円の損害賠償を求めて提訴している。鬼頭哲也副市長は「訴えを取り下げるつもりはない」と話した。

同災害は、14年8月16―17日にかけて発生。多いところで、1時間に91ミリ、降り始めからの累加雨量が419ミリを記録した。同市市島町前山地区を中心に山崩れなどを引き起こし、尊い1人の命が奪われた。

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