「丹波篠山味まつり」「陶器まつり」中止 コロナ禍が秋の味覚にも影響 黒枝豆の販売方法模索へ

2020.07.29
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にぎわいを見せた昨年の「丹波篠山味まつり」

新型コロナウイルスの影響が長期化し、秋の味覚シーズンにも影響を与えている。毎年10月に兵庫県丹波篠山市で行われる「丹波篠山味まつり」と「丹波焼陶器まつり」も感染拡大防止のため、今年度の開催中止が決まった。

ともに同市特産の黒枝豆の収穫時期に行われ、昨年は味まつりが約6万人、陶器まつりが約9万5000人が来場した。味まつりでの販売を計画していた市内の生産農家や市は新たな販売方法について検討を始めた。

味まつりは今月21日、陶器まつりも29日、ともに実行委員会が中止を決定した。

味まつり事務局の市は、特産振興や地域経済活性のため、例年販売テントを設置していたメーン会場を駐車場にし、販売テントを分散設置する「3密」防止策を提案したが、実行委員会は長期化する新型コロナの影響を鑑み、3密を避けられないと判断した。

味まつりでは昨年、同農業生産組合協議会(96組合)のうち、11組合が黒枝豆を販売。2日間で枝付きの黒枝豆約1230束、莢(さや)をもいで袋詰めした「莢もぎ」5000袋を販売した。

味まつり販売用の黒枝豆をすでに栽培している組合もあり、同協議会の利根茂樹会長は「何らかの形で販売方法を考えないといけない。市と相談したり、必要なら独自で検討しなければ」と話している。

同市の酒井隆明市長は、「ネットを使った特産の販売や、農家が宅配で販売する際の送料を支援するなど、対応を検討したい」と述べた。

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