「カラカラに乾いた夏」 お盆以降7件の火災発生 「火の取り扱い注意を」

2020.08.31
ニュース丹波市地域地域

林野火災で消火活動をする消防団員たち=2020年8月25日午後7時34分、兵庫県丹波市青垣町大名草で

兵庫県丹波市柏原町の気象庁アメダスによると、8月の同市の降水量は6・5ミリ(28日現在)で、平年の141・2ミリの4・6%にとどまる記録的な「カラカラに乾いた夏」になっている。市内では今月のお盆以降、火災が7件発生している。統計上、8月は火災が多い月で、市消防本部は、「乾燥しており、火の取り扱いには十分注意して」と呼び掛けている。

丹波市の8月の火災発生状況(28日まで)

アメダスによると、8月の雨量は、7日に1ミリ、11日に1・5ミリ、13日に3・5ミリ、24日に0・5ミリ降った程度。27・28日にパラパラ降ったが、計測下限以下だった。火災は14日以降に発生している。14―25日の火災のうち、刈った草が燃え広がったのが4件。同市春日町の民家火災で、1人が亡くなった。

25日夕方には2件発生。春日町鹿場で午後6時40分ごろ、75歳の男性が雑草を燃やしていたところ、火が広がり、軽いやけどを負った。

同日午後7時ごろ、同市青垣町大名草の国道427号播州峠の林野火災は、車で通りかかった会社員男性が、炎が出ているのを見つけ、119番通報した。

水源が近くにない深い谷で、地元消防団の消防車がたまたまタンク車で、市町境を越え応援に来た西脇多可消防本部もタンク車だったことから、大火事に至らず消火できた。

現場は、国道からそれた林道で、ごみや木が焼けた。火の気のない場所で、消火活動中に地元の消防団が現場近くに50代の男性がいるのを見つけた。男性は、団員らに「水浴びに来た」と言い「火事には気付かなかった」と話したという。丹波署で出火原因を捜査している。

「市消防年報」によると、1980年の市消防本部発足以来、8月の火災件数は165件。4月の170件、3月の167件に次いで1年のうちで3番目に多い。夏の乾燥、雑草火災が影響しているとみられる。

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