広がるハスの”輪” 栽培し希望者に譲る 「喜んでもらえるのが何より」

2020.08.05
地域自然

浅田さんが育てている立派なハス=2020年7月20日午後零時37分、兵庫県丹波篠山市川阪で

神戸市に自宅がある浅田寿展さん(64)が、兵庫県丹波篠山市川阪の別宅で、ハスを育てている。現在、6種類約20鉢のハスを栽培。住民から「育ててみたい」と希望があると、花が咲いた状態で鉢を譲っており、ハス栽培の輪が広がっている。

浅田さんは7年ほど前、「農作業がしたい」と同集落に家を購入。50種類を超える野菜の栽培に精を出しながら週の半分ほどを川阪で過している。4年前、京都府の知人からハスの株を譲り受けて以来、「蕾(つぼみ)からどんな花が咲くのだろうか」というワクワク感にどっぷりはまったという。

浅田さん宅のハスは大きいもので草高約1メートル、葉の直径約40センチ、白い花の直径は20センチほどにもなり、20鉢が集まると、目を引く光景になる。

開花したハスを地元の希望者に譲っており、3年間で約40株が「嫁入り」。地域では「ハス名人」と呼ばれている浅田さんは、「きれいなハスばかりをあげているので、うちに残っているのは育ちが良くないものばかり」と苦笑いしつつ、「あげたハスの花が『きれいに咲いた』と、喜んでもらえるのが何よりもうれしい」と笑顔で話した。

浅田さんから株を譲り受け、ハスを育てている山崎義博さん(69)は「育てるのは簡単そうに見えるが、日ごろから花の状態を見ていないとあそこまできれいに咲かない。やっぱりプロ。咲かせ方のコツを教えてほしい」と話していた。

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