換気状態を可視化 バス会社がCO2測定実験 窓2センチ開ければ基準以下に 「安心につなげたい」

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社員40人で実証実験を行うバス車内=兵庫県丹波篠山市内で

兵庫県丹波篠山市に本社を置く「みらい観光」はこのほど、新型コロナウイルスの感染防止対策の一つとして、バス車内の換気の目安にする二酸化炭素の濃度を計測する実証実験を行った。エアコンを外気導入モードにし、客席の開閉可能な全ての窓を2センチ開けると、換気状態が良好とされる1000ppmを下回る750―790ppmに。加えて運転席の窓を2センチ開けると、600―610ppmになることなどが分かった。同社は一部の車両に計測器を設置し、「可視化することでお客様の安心につなげたい」としている。

新型コロナの感染が広がった3月以降、予約がほぼゼロの状態になった時期を経て、現在、徐々に観光バスの需要は高まりつつあるという。ただ高齢者向けのグループ旅行やツアー参加の需要が低いままで全体の稼働率を下げている状態。

車内に設置された二酸化炭素計測器

同社はバス車内が3密状態になるというイメージが、感染を気にする高齢者の利用減少につながっているのではと考え、実証実験を行うことにした。

日本産業衛生学会は、建物内で二酸化炭素の含有率を1000ppm以下にすると換気が良好としており、同社は独自に800ppmを目標に設定し、実証実験した。

45人定員のバスに、検温し、マスクを着用した社員40人が乗車。ツアー客のように会話をしながら、丹波篠山―舞鶴(京都府)間を往復した。

エアコンの内気循環、外気導入のモードごとに▽窓を閉め切る▽最後尾の窓を2センチ開ける▽最後尾とその前の窓を2センチ開ける▽客席すべての窓を2センチ開ける―の各パターンを計測した。

内気循環にした場合でも、いずれも1000ppm前後で、さらに客席の全部の窓を2センチ開けると800ppm以下、運転席を2センチ開けるとさらに含有率が下がることが分かった。

同社はこの結果を参考に、適切な換気に努める。同社営業部の角元拓二部長は、「ツアー客は不特定多数の方が集まるので不安はあると思うが、実証実験で得た結果をバス業界全体で共有し、少しでも安心していただける方法をこれからも考えたい」と話している。

同社本社所有のバスはマイクロバスから大型バスまで11台。

3月から盆までは予約がほぼゼロの状態になり、盆明けから学校の部活動、企業の送迎などで徐々に予約が増え始めた。9月からは「GoToトラベルキャンペーン」によるツアー客も少しずつ増え、先送りになっていた学校の遠足需要も高まり、10月の稼働率は前年比4割まで戻ったという。

同社東京営業所では、10月に同キャンペーンが東京発着も対象になると、「東京が制限から解放された爆発力のためか」(同社)、6―7割まで復調。今月も順調に推移している。ただ地方の営業所では高齢者向けのグループ旅行などの需要が低調のままという。

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