リボンつけ差別なくそう 児童が「シトラスリボン」 コロナでも「温かく迎えたい」

2020.11.30
ニュース丹波篠山市地域地域

「シトラスリボン」の製作に挑戦する児童たち=2020年11月19日午後2時32分、兵庫県丹波篠山市本郷で

兵庫県丹波篠山市の西紀北小学校の4―6年生14人がこのほど、同校で、新型コロナウイルスの感染者やその家族、医療従事者を差別しない雰囲気をつくろうというメッセージを発信する「シトラスリボン」作りに挑戦した。愛媛県発祥の市民プロジェクト「シトラスリボンプロジェクト」に賛同している篠山ロータリークラブ(堀成志会長)が協力。感染者が再び増加傾向にある中、児童たちはリボン作りを通じ、差別や偏見をなくす意識を高めた。

同校は、同クラブが同プロジェクトに賛同していることを知り、「誰でも感染する可能性がある状況の中、プロジェクトを通じて、子どもたちの意識を高められれば」と考えた。

児童たちは、リボンを作る手順を解説した動画を見ながら製作。クローバーの形のように仕上げる「几帳結び」に挑戦するも、「ほどけちゃった」「また一からや」などと悪戦苦闘。互いに結び方を教え合っていた。

また同クラブの会員でもある、ささやま医療センターの片山覚院長が特別授業を行った。ウイルスの性質について「細胞よりさらに小さく、中に持っているのは遺伝子とタンパク質だけ」「表面が油なので、せっけんで手洗いすることできれいになる」などと分かりやすく解説した上で、児童たちにもできることを伝え、「リボンを誰かにあげたり自分でつけたりして、差別や偏見をしない意思表示を」と語りかけた。

6年生の男子児童は「リボンは家に大事に置いておく。友だちがコロナになっても、温かく迎えて遊んであげたい」と笑顔で話していた。

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