水牛に乗った明王像 世界に赴き救済を 「悪疫に打ち勝ちたい」

2021.01.13
ニュース地域歴史

水牛にまたがった大威徳明王像をまつる山本住職=2021年1月7日午前11時38分、兵庫県丹波市氷上町常楽で

兵庫県丹波市の高山寺の護摩堂に、水牛にまたがった仏像がまつられている。五大明王の一つで西方を護る、大威徳明王像。1月31日午前10時からの節分星祭りの仏事の際、護摩堂を開ける。普段は建物の外からしか見ることができない仏像を間近に見ることができる。拝観は午前中の予定。

顔、手、足がそれぞれ6つずつあり、六道衆生を救済する。水牛にまたがっているのは、水牛が水陸両用で、さまざまな世界に赴き救済するため。

元住職の故・上井寛円さんが1993年に寄進した一木造りの像で、牛が首をかしげているのは、京都大覚寺の本尊の五大明王像(平安後期、重要文化財)を模したことによる。山本祐弘住職が2017年に護摩堂を建立し、安置した。

山本住職によると、大威徳明王像は、特に救い難い人を救う、一切の悪を救う存在。治ゆ、中でも腫瘍を治す御利益があるとされている。「悪疫を打ち負かす御利益に預かれたら」と話している。

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