東播磨高校野球部部長 西尾圭司さん (三木市)

2021.03.14
たんばのひと

西尾圭司さん

甲子園出場 夢が正夢に

丹波市柏原町北中出身。19日に開幕する第93回選抜高校野球大会に「21世紀枠」で出場する県立東播磨高校(稲美町)野球部の部長を務める。「出場が決まってからというもの、チームの雰囲気ががらりと変わった。世間から認められたことで自分に自信が持て、表情、態度に落ち着きが出てきた。すごいものですね。甲子園って」

先月まで緊急事態宣言が発令されていたため、具体的な事柄を決められずにいたが、「解除された今月から一気に事が動き出した」。選手の資格証明、練習計画の提出、甲子園に何人入れるか、といった高野連への事務手続きをはじめ、宿舎入りの準備や資金集め、コロナ対策、マスコミ対応、後援会の立ち上げなど、球児たちが夢舞台で思う存分プレーできるよう、縁の下の力持ちとしてコーチらと共に日々奔走している。

自身も小学5年から大学まで白球を追いかけた。少年野球「柏原スターズ」の1期生として、ピッチャー、クリーンアップの投打で活躍し、柏原中では2年生エースとしてチームをけん引した。報徳学園へ進学し、3年生の夏の県大会では決勝で滝川に負け、甲子園に一歩届かなかった。

「教師の道を選んだのも高校野球に携わりたかったから」。21年間、監督を務め、最高成績は県ベスト8。「甲子園まで3歩ほど届かなかったですね」と笑いつつ、「公立でも一生懸命取り組めば結果は出ると信じ続けてきた」と力を込める。

「いつかは甲子園」と思い続けて35年。「定年間近で夢が正夢に。監督ではなく部長という立場だが、甲子園の土を踏めることに感無量です」。初戦は21日、大分・明豊。58歳。

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