障がいある子に「デイ」 放課後「のびのび」と療育 寄り添い目標の”頂”へ

2021.04.14
地域

今月1日に開所した障がいのある子どもの放課後等デイサービス施設「のびのび」と、そのスタッフ(中央が上山さん)=2021年4月5日午後1時56分、兵庫県丹波市柏原町大新屋で

これまでに培ってきた障がい者支援などの経験を生かし、上山智之さん(40)=兵庫県丹波市=と石正昌宏さん(33)=同=がこのほど、障がいのある子どもの放課後等デイサービス施設「のびのび」を同市柏原町大新屋にオープンさせた。2人は、「障がいのある子どもの発達を促し、自立した生活など、将来に必要な力を身につけられるよう支援していきたい」と話している。対象は小学1年生から高校3年生で、利用者を募集している。

一般社団法人「ぽーたー」を立ち上げ運営。スタッフは、代表理事の上山さん、理事の石正さん、石正さんの妻で保育士の友理さん(33)の3人。

放課後、子どもたちを預かり、療育する施設。掃除や片付けなどの日常生活や、模擬作業や外遊びなどの集団活動を通じて成功体験を積み上げ、自己肯定感を満たす取り組みを展開する。

周囲を森に囲まれたプレイルーム

「のびのび」は余暇活動施設「丹波悠遊の森」のそば。飲食店だった建物を借り受け、1階部分を改装して事務所や36畳のプレイルームを設置した。

開所日時は、月―金曜日の午後5時半まで。1日の定員は10人。学校の春・夏・冬の長期休業期間は、開所時間を午前9時半―午後5時半とする。

市内の社会福祉法人に18年間務めた上山さんと、同じく13年間勤務した石正さんは、在職中、市内に放課後等デイサービスが足りていないことから、その家族らから、「働きたいけれど働きに行けない」といった悩みを聞いていた。「それならば、自分たちがニーズに応えよう」と一念発起し、長く務めた職場を離れた。

2人は共に山好きとあって、法人名は、登山者の物資を運搬する職業「ポーター」から取った。「障がいのある子どもたちに寄り添い、つらいときには心の荷物を持って支え、時に背中を押しながら、目標とする山頂を一緒に目指していけたら」とほほ笑む。

同様の機能を持つ施設は市内4カ所目という。

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