薬学生の薬草レシピ 「トウキ」メニューを冊子に 美容効果にも期待

2021.04.23
地域

トウキ葉のレシピ冊子を作成した兵庫医療大学の学生ら=2021年4月15日午後3時14分、兵庫県神戸市中央区で

兵庫医療大学薬学部の産学連携チーム「薬活オウルズ」が、兵庫県丹波市の山南地域で栽培が盛んな薬草「トウキ(当帰)」の葉を使った料理レシピ冊子「薬学生が考えた!お手軽トウキ葉レシピブック」を作成した。おかず、菓子、ドリンクなど、生葉や乾燥パウダーを使って簡単に作れる21のメニューを紹介している。

トウキは、欧米で最も人気のある強壮薬の一つ。婦人科系疾患の治療薬として、血液循環を活性化させる効果があるとされ、芳香精油が皮膚を覆って皮膜を形成するため、保温、保湿効果とともに、美容効果も期待できるという。

同学部は、「山南町薬草組合トウキ生産部会」や「ふるさと和田振興会」と連携し、トウキ栽培と活用の研究を進めている。

レシピ作成は、県の「もっと兵庫の薬草を知ろう、広めよう、味わおうプロジェクト」の一環。昨年度に学生11人が参加し、山南町で収穫したトウキ葉を使って自宅や大学で料理にチャレンジした。

廣重茉音さん(3年)は、乾燥パウダーを生地に練り込み、具材にもゆでた葉を入れた「緑の当帰葉餃子」を考案。「ギョーザの皮に入れたら見た目が緑色で面白くなるかなと考えた」と話す。ジャガイモのガレットと、卵焼きを紹介した平石智哉さん(3年)は「トウキは冷え性の改善などに効果が期待されるので、料理で取れたらいいと思う」と話していた。

学生らが考案した21のレシピを掲載した冊子

A5サイズで、オールカラー10ページ。学生らしさを出そうと“文具風”のモチーフを使い、優しい色合いのポップなデザインに仕上げた。生葉を電子レンジなどで乾燥させる「当帰葉パウダー」の作り方も掲載している。

山南町和田の薬草薬樹公園「丹波の湯」で、レシピブックの配布と、トウキ葉のポット苗販売を近く始める予定。

関連記事