法話+お菓子 和菓子店が寺とコラボで新商品 「こんな時こそ笑顔を」 GP優勝住職が協力

この記事は約3分で読めます。

新商品「えくぼ」を発売した畑さんと妻の陽子さん。法話を担当した安達住職(撮影時のみマスクを外してもらっています)=兵庫県丹波篠山市乾新町で

兵庫県丹波篠山市の老舗和菓子店「鹿生堂」が、市内の長楽寺と新商品の和菓子「えくぼ」を開発し、販売をスタートした。同店の畑茂樹さん(59)が手掛ける新作栗まんじゅうに、同寺の安達瑞樹住職(46)の法話を記した紙が付いてくる異色の商品。コロナ禍にあっても「『笑い』を忘れずに」という思いを込め、畑さんらは、「こんな時だからこそ、お菓子を食べて、法話を読んで、楽しい時間を過ごしてもらえたら」と話している。

 

商品は鹿生堂が得意とする焼き栗まんじゅうをアレンジ。刻んだ栗を通常の2倍(同店比)使ったぜいたくなまんじゅうで、頂は笑った際に浮かぶ「えくぼ」のようにへこみを持たせている。正月や茶会などで用いられ、山の芋を使った薯蕷まんじゅう「えくぼ」にヒントを得た。

味の特徴について畑さんは、「うちは『味はお客様から広がる』が家訓です」とほほ笑む。

商品には、大学の落研出身で、2019年に開かれた「また会いたくなるお坊さん」のグランプリを決める「H1法話グランプリ」で最優秀賞を受賞した安達住職の法話が付く。四季ごとに内容を変える予定で、現在は禅語の「雨奇晴好」が題材。身近なエピソードを交えながら、くすりと笑える法話を通して心のありようを説く。

開発のきっかけは畑さんの妻、陽子さん(52)。コロナ禍の中で、菓子店としても何か社会に明るい話題を提供できないかと考えていた際、正月に茶道家から依頼を受けて薯蕷まんじゅうのえくぼを作っていたところ、「あっ」とひらめいた。「えくぼは笑う。笑うは落語。落語は安達住職。お菓子と楽しい法話で笑顔になってもらえたら」と陽子さん。さっそく畑さんには日持ちがする焼き栗まんじゅうバージョンのえくぼを、安達住職には短くまとめた法話の作成を依頼するなど、新商品を“プロデュース”した。

新商品「えくぼ」

畑さんは、「基本的にはこれまで作ってきた栗まんじゅうと同じだけれど、へこませ加減や栗の量などのバランスに気を付けた」と言い、「楽しんでいただきながら、お寺への関心にもつながってくれたらうれしい」と話す。

安達住職は、「女性は3つの『べる』(食べる、しゃべる、トラベル)でストレスを発散させると言われるが、今はコロナ禍でなかなかできない。おいしいお菓子を食べながら、お菓子や法話についてしゃべってもらい、お菓子を買いがてら丹波篠山に足を運んでもらえたら」とにっこり。「うわさや差別など大変なこともあるけれど、家族や友人、命の大切さなどコロナ禍だからこそ気付けたものもある。拙い法話だが、身も心も穏やかに過ごしてほしい」と話している。

1個250円。箱付きの6個入りは1600円。賞味期限は1週間。木曜定休。

タイトルとURLをコピーしました