決勝戦を送り出す”聖地” 女子高野球開催のまち 今夏、甲子園で決勝初開催 「悲願かなった」

2021.05.04
地域

「女子野球の聖地」として、毎年熱戦が繰り広げられるつかさグループいちじま球場=兵庫県丹波市市島町中竹田で

2004年から兵庫県丹波市で開催されている「全国高等学校女子硬式野球選手権大会」(同市、全国高等学校女子硬式野球連盟主催)の決勝戦が、今年8月22日に阪神甲子園球場(同県西宮市)で初めて開催されることが決まった。準決勝までは丹波市内で戦い、甲子園球場で行われる男子の「夏の甲子園」の休養日に行う。同連盟の坂谷高義会長(75)は、「丹波市で大会開催が始まった当初から、決勝だけは甲子園で戦わせてあげたいという思いだったので悲願がかなった」と喜びを語った。

今年は41チームが出場を予定。7月24日に開幕し、8月1日の準決勝まで丹波市のつかさグループいちじま球場(スポーツピアいちじま)とブルーベリースタジアム丹波(春日スタジアム)で開催する。

その後、男子の準々決勝翌日の休養日に、女子の決勝戦を甲子園で行う。雨天などで男子の日程がずれれば、女子の決勝も開催日を遅らせる。来年以降も甲子園で決勝戦を開くかは未定という。

昨年2月、男子の全国大会を主催する日本高等学校野球連盟(高野連)を交えた意見交換会があり、話がまとまった。女子の選手権大会は今年で節目の25回目を迎えることや、男子の選手権大会の休養日が1日増えたことが、実現を後押しした。

坂谷会長は「女子球児は技術的に伸び、男子顔負け。その姿を甲子園で見たい」とエール。大会長を務める林時彦市長は「女子高校野球のメッカは丹波市だが、女子球児の甲子園で決勝を戦いたいという思いを応援したい」と話した。

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