国蝶飛ぶまちに 児童らが「オオムラサキ」放蝶 「バイバイ!」「元気に卵産んでね」

2021.07.13
地域

羽化したオオムラサキを竹林に放つ児童たち=2021年7月13日午前10時1分、兵庫県丹波篠山市内で

兵庫県丹波篠山市の竹林で13日、国蝶「オオムラサキ」の飼育に取り組んでいる篠山小学校の3年生14人が放蝶会を開いた。長年続く同校の伝統行事。児童らは、先輩から受け継がれてきた大切な命を空に向かって放ち、繁殖を祈っていた。

同校ではかつてのように国蝶が飛ぶまちにしようと、2009年からオオムラサキを飼育している丹波の森公苑(同県丹波市)から幼虫を譲り受け、飼育をスタート。毎年、幼虫のえさとなるエノキの木が自生し、地元住民が整備している竹林で放蝶している。越冬幼虫も確認されているが、繁殖と言えるレベルには達していない。

この日は19頭を放蝶。地域住民らが見守る中、児童らは虫かごから飛び立つ国蝶の様子を笑顔で見守り、「バイバイ!」と手を振っていた。

男子児童は、「飛び立ってくれて安心した。元気に卵を産んでくれたら」と話していた。

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