連日30度を超える真夏日が続いている兵庫県丹波篠山市。空には絵に描いたような夏雲がぽっかりと浮かび、容赦ない日差しが降り注ぐものの、足元に目をやると、稲が出穂期を迎え、天に向かってぐんぐんと育っている。
基幹産業が農業の同市。化学肥料や農薬の使用を抑えたり、生物多様性への配慮などを行った「農都のめぐみ米」を目指して、各農家が精魂込めて稲作に励んでいる。
農作業中の男性(78)は、「世の中はコロナ禍や五輪で騒がしいけれど、そんな中でも当たり前に季節は巡っとる。私らは今年も米を作るだけですわ」と汗をぬぐっていた。