花は散っても使えます ハスの葉と実 薬膳喫茶店に納入

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今年は7月中旬から園を一般公開したが、昨年に続き今年も、恒例の「はす祭り」を中止するなど、コロナ禍にあって収入が落ち込んでおり、葉と実の収益は貴重な財源になっている。
 同園の蓮根は食用の栽培種ではないが、地元の児童が毎年12月に蓮根掘りに訪れ、泥に触れる、ふるさと学習に使われている。

花期が終わりを迎えつつある兵庫県青垣町のハス園「江古花園」で、夏の終わりの作業、ハスの葉と実の収穫・調整が行われている。葉や実は、漢方の生薬では一般的。京都府内の薬膳喫茶店に納め、収益をハス園の維持管理費用に充てる。薄桃色の花を鑑賞するだけでなく、散った後も食材として有効利用している。

葉は「荷葉」と呼ばれ、茶にも使われるが、納入先は、ご飯を包む器に使っている。葉を蒸して、ご飯に香りを移す。「蓮子」と呼ばれる実は、中国やベトナムでは一般的な食材。漢方では胃腸を丈夫にするなどと言われ、重用される。

葉は刈り取って10日ほど乾燥させた後、茎を取り除き、葉だけを納入する。20アールの園を埋め尽くした葉の中から、納入先のリクエストに合う直径40センチほどのものだけを選ぶ。

ビニールハウスの中で乾燥するほどに緑色が失われ、硬さが増し、崩れやすくなる。「色目を残しつつ、香りを残す。裂けると使えないので、乾燥をさせ過ぎてもいけないし、かといって乾燥が足りないとカビが生える。そこの加減が難しい」と、同園を管理するグループ江古花園の芦田秀明さん。

一粒一粒丁寧に実の皮をむく障がい者就労支援B型事業所の利用者

実は、花が散った後、花托が青いうちに収穫し、市内の障がい者の就労支援B型事業所に持ち込み、皮をはいでもらっている。

色も形も、若いオリーブのような緑色の皮の下に2層の薄皮があり、爪で実を傷つけないよう注意しながらむく。皮をむき終わった実は、色、形ともギンナンのよう。色が悪いものはよけるなど、細かく品質を管理している。

2003年の同園開園時に、「大賀ハス」の種蓮根を譲ってくれたグループに代わり、10年ほど前から納入している。昨年はハスの花が咲かない「不作」で、実が取れなかった。葉は多い年で1000枚、新型コロナウイルス禍で昨年は300枚の注文だったが、今年は700枚まで回復したという。

昨年の不作から一転、今年はきれいに花を咲かせた江古花園の大賀ハス(提供)

今年は7月中旬から園を一般公開したが、昨年に続き今年も、恒例の「はす祭り」を中止するなど、コロナ禍にあって収入が落ち込んでおり、葉と実の収益は貴重な財源になっている。

同園の蓮根は食用の栽培種ではないが、地元の児童が毎年12月に蓮根掘りに訪れ、泥に触れる、ふるさと学習に使われている。

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