初代県庁を復元 ミュージアムが開館 伊藤博文の執務室や役人の官舎も

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復元された初代兵庫県庁=神戸市で(提供)

幕末から明治への過渡期に置かれた初代の兵庫県庁を再現した「県立兵庫津ミュージアム・初代県庁館」(神戸市兵庫区)が3日、開館した。初代県知事、伊藤博文の執務室や役人の官舎、長屋門や仮牢屋など数多くの建築物を復元し、往時に思いを寄せる歴史空間を体験できる。県政150周年記念事業の一環。

知事の執務室を含む県庁舎、訴訟の取り次ぎなどを行う「取次役所」、短期間、拘留するための「仮牢」、航行する船を見張る「旧船見番小屋」など9棟からなる。延べ床面積は約500平方メートル。

ゴーグルをかけると、複合現実(MR)技術による3D映像が浮かび上がり、伊藤が登場するバーチャルドラマも視聴できる。

江戸時代中期、大坂奉行所の出先機関として「兵庫勤番所」が置かれた。この建物に1868年(慶応4)5月、廃藩置県に先立って県庁が設置された。復元は勤番所の絵図をもとにした。

建築を担った荻野建設(同県丹波市春日町、高下博紀社長)によると、7棟は木造、2棟は鉄骨造。木造は同市産を含む県産のスギやヒノキを中心に使用した。

工期は昨年6月―今年8月。現代にはない建築構造が随所にちりばめられているため、建築様式が似ている同県丹波篠山市にある武家屋敷の安間家住宅を参考にしたほか、建物内に施された弓ややりを置く「鑓床」が現存する柏原藩陣屋跡などの視察を重ねた。

現場監督を務めた青木敏明さん(44)は、「苦労したのは目に見えないところ」と話す。当時の姿を再現するため、一見、基礎は石しか見えていないが、その下にはコンクリートの基礎を施したり、石にも細工をしてアンカーを打ち込んだり、随所に現代の技術を活用している。

午前9時―午後7時。月曜休館。入館無料。

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