新種トカゲ類化石発見 世界最古、1億年超前の地層 全長は30センチほど

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「モロハサウルス・カミタキエンシス」のイメージ(提供:兵庫県立人と自然の博物館)

兵庫県立人と自然の博物館は、同県丹波市山南町上滝の約1億1000万年前(前期白亜紀)の地層「篠山層群大山下層」から、世界最古の新属・新種のドクトカゲの仲間の化石が見つかったと発表した。同博物館の池田忠広主任研究員(43)は、「ドクトカゲ類の進化の歴史や、アジアからどのようにして大陸を移動、分散していったのかなどを知る重要な手掛かりとなる」と話している。

ドクトカゲ類の仲間「モンスターサウリア類」の下顎の一部(左歯骨)の化石1点が、ほぼ完全に保存された状態で見つかった。大きさは、長さ約2センチ、高さ約1センチ。歯の長さは約3ミリ。歯の両縁が鋭く、両刃の剣のようだということと、上滝から産出されたことにちなみ、学名を「モロハサウルス・カミタキエンシス」と命名した。歯のサイズから推測するトカゲの全長は30―40センチ。現在も北―中央アメリカに生息するドクトカゲ類に属する新種という。

篠山層群大山下層から見つかった「モロハサウルス・カミタキエンシス」の左歯骨化石(写真提供:兵庫県立人と自然の博物館)

モンスターサウリア類の化石記録は乏しく、世界でも十数例しか報告されておらず、日本では初。また、同類におけるこれまでの最古の記録は、北米産の約1億年前のもの。今回の発見はそれよりも約1000万年さかのぼる世界最古となった。

2019年1―3月の大規模発掘調査により見つかった小型脊椎動物化石について研究を進めたところ、今回の発見につながった。

池田主任研究員は、「恐竜と比べると小さく地味な生き物だが、調べを進めた結果、世界的発見につながった。丹波の皆さんが住まわれているすぐそばに世界的資料となるような化石が眠る場所があるということに関心を持ってもらえたら」と語った。

林時彦市長は「日本初発見の化石であり、世界的にも貴重なもので、大変喜ばしいこと。これからも発掘調査を進めていただき、新たな研究発表に期待する。今後も貴重な地域資源である化石を活用したまちづくりを進める」と話している。

同博物館で来年3月27日まで、今回発見した化石と参考資料数点、記載論文、パネル2―3枚を展示する。また、メンテナンス休館とする12月27日―来年2月7日の間は、丹波竜化石工房「ちーたんの館」(同市山南町谷川)で展示する。

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