「来年こそ期待に」 ロッテのルーキー中森投手 2年目へ「ローテ張る」

2021.12.18
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リモート取材で、1年目のシーズンを振り返った中森投手

兵庫県の明石商業のエースとして甲子園をわかせた、千葉ロッテマリーンズの右腕・中森俊介投手(19)=同県丹波篠山市出身=が1年目のシーズンを終えた。2軍の公式戦での登板機会はなかったが、秋の「みやざきフェニックス・リーグ」(教育リーグ)でデビューを果たし、計4試合に登板した。中森投手はこの1年、どんな目標を掲げ、どんな思いで練習に取り組んできたのか。ルーキーイヤーを振り返ってもらった。

―1年目のシーズンを振り返って

まずは、1年間戦える体力づくりをテーマに、練習に取り組んできた。特にスクワットなどで下半身の強化を重視してきた。高校時代とは違い、ウエイトトレーニングにも力を入れた。デッドリフト(バーベルを持ち上げる筋力トレーニングの一種)は、入団当初は最高167キロだったが、今では200キロまで持ち上げられるようになった。手応えはある。

―2軍の公式戦登板はなかった。試合に出られないもどかしさはなかったか

高校時代の同級生の来田(涼斗外野手、オリックス・バファローズ)が1軍で活躍し、結構打っていたので、正直、悔しさや焦りはあった。けれど、その気持ちを力に変換し、投げたい気持ちを抑えて練習に励んだ。来田が(1軍初打席で)ホームランを打った後、「やばいな」とLINEのメッセージを送った。そのときは、「たまたま」と返事が返ってきた。

―秋にフェニックスリーグ(教育リーグ)で初登板

自分の中では良い感じで投げられた感覚があった。短いイニングを投げるときは、指のかかりが良く、真っすぐで押すことができた。変化球も良いコースに決まっていた。

一方で、課題も見つかった。最終戦(11月1日阪神タイガース戦、2回途中5失点)で先発したときは、球数が増えるたびに球威が落ちて、コントロールが定まらなくなった。プロでも、先発としてやっていきたいと思っている。球数が増えても、球威が落ちない体力づくりが課題。

高校時代からイニングが増えるたびに、下半身の粘りがなくなり、球威が落ちてしまう。メディシンボール(トレーニング器具の一種)を使った練習で体幹を強化したり、上半身と下半身を連動させるトレーニングに力を入れたりしていきたい。

―投手としての理想は

どれだけ速い球を投げても、甘い球がいけば、簡単にはじき返されてしまうということを、フェニックス・リーグで感じた。コントロールを突き詰めていきたい。

―来年の目標は

まずはけが無く、シーズンを完走すること。そして、ファームで1年間、ローテーションを張りたい。

―千葉での生活は慣れたか

慣れてきた。関西弁を喋る人相手だとそうでもないけれど、標準語を喋る相手と会話すると、標準語につられてしまうときがある。

―出身地・丹波篠山市の「丹波篠山ふるさと大使」にも就任した。地元の人へメッセージを

1軍で「黒豆ナイター」という冠協賛試合をしてもらい、期待を感じる。重圧に感じることはなく、むしろ、パワーになっている。

今年は、「中森」の名前を聞くことが少なかったと思う。中には、「どこにいったんやろ」と思っている人もいるのでは、と感じている。来年こそ皆さんの期待に応え、良いピッチングを見せられるようにしたい。

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