「映える炎」立ち上る スウェーデントーチって? 北欧由来のたき火材

2022.01.06
地域

作った「スウェーデントーチ」。幻想的に立ち上る炎は「映える」と評判だ

昨今のキャンプブームを受け、「スウェーデントーチ」に注目が集まっている。丸太に切り込みを入れ、簡単に着火ができる北欧由来のたき火材。ろうそくのように幻想的に立ち上る炎は、若者の間で「インスタ映えする」と評判だ。間伐材の有効活用にも期待されている。兵庫県丹波篠山市藤岡口で、里山整備の際に出た木材を活用する体験型講座などを催すプロジェクトに関わる西井利行さん(54)=同集落出身、神戸市=に、トーチ作りを実演してもらった。

フィンランドのきこりがまきを束ねて使っていた「かがり火」が発祥とされる。「ウッドキャンドル」「きこりのろうそく」とも呼ばれる。

上部に切り込みを入れる。切り込みを入れるほど燃えやすくなる

今回は、西井さんが所有する山から切り出した木を、長さ35センチほどにカットした丸太を使用。作り方は、丸太の上部に中央で交わるようにチェーンソーで切り込みを入れ、数カ月ほど乾燥させるだけ。今回は3本の切り込みを入れた。切り込みを入れるほど、空気がよく通るため、燃えやすくなる。

切り込み部分に着火剤を入れて火をつけると、切り込み下部から、丸太上部へと空気が流れ、火が燃え広がった。

「パチパチ」と燃える音と、ひらひらと揺れる炎を見ていると、癒やしのひとときが訪れる。鍋などを置いて調理もできる。まきをくべる必要がないため、後片付けも簡単。

西井さんが関わる「藤岡口活性化プロジェクト」は、倒木を生かして「スウェーデントーチ」を作る体験型講座を計画中で、ゆくゆくは販売する構想も描いている。西井さんは「あんどんのようにトーチを並べ、一斉に火を灯す『トーチ祭り』なんかもできれば面白いかも」と笑う。

関連記事