「誰かの役に」 オンライン診療支える医師 コロナ診療チーム「KISA2隊大阪」の中川さん

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「KISA2隊大阪」のオンライン診療チームリーダーを務めている中川医師=2022年2月15日午後2時31分、」兵庫県丹波市山南町谷川で

兵庫県丹波市山南町にある中川内科医院の中川卯衣(うい)医師(43)が、大阪市内の新型コロナウイルス患者への在宅医療を行っている「KISA2(きさつ)隊大阪」に所属し、インターネットを使ったオンライン診療チーム(電脳KISA2隊)の“隊長”として、病院勤務以外の時間に週4日、自宅で診療を行っている。感染拡大で自宅療養者が増える中、「苦しんでいる誰かの役に立ちたい」と、仲間と共にコロナに立ち向かっている。

中川医師は、医療支援に取り組んでいる歌手のさだまさしさんが司会を務めるテレビ番組で、「KISA2隊」の活動を知り、昨年9月下旬にメンバーに加わった。

往診チームの一員として週1回、大阪市内の自宅療養者宅を車で訪問するなどしていたが、先月下旬、自身がコロナに感染。体調に大きな異変はなかったが、自宅療養に入ることを告げると、「元気ならオンライン診療をやってもらえないか」と依頼され、自宅で診療を担当することに。今月に入ってからはオンライン担当の医師が3人増え、チームリーダーも任されている。

システムの最大の特長は、薬の配達を行っている大阪市内の薬局と連携し、オンライン診療の処方箋に基づいて出された薬を、患者の自宅まで届けていること。「自宅療養中に薬を取りに行ってもらえる人がおらず、泣いて喜ばれたケースもあった」という。

中川医師はチームで20―30人の患者を担当。大阪市の保健所から依頼を受けて感染者と連絡を取り、1回目は顔色などを見るためインターネット回線を使った画面越しの診察を、2回目以降は電話で経過観察を行っている。

KISA2隊に依頼があるのは、自宅療養中で回復が遅れている患者。「症状が長引いている人や、大人でも40度以上の高熱が出た人などは、ワクチン未接種の人が多い印象」と中川医師。「無症状の人のデータなどがないのではっきりとは言えないが、診察した患者の状況から、ワクチンは症状悪化を抑えているのではないかと感じる」と話す。

病院勤務と自宅でのオンライン診療で休日返上の日々が続いているが、「必要とされているなら頑張ろうという気持ち。第6波が収まるまで何とか走り抜けたい」と使命感を燃やしている。

「KISA2隊大阪」のメンバーら。30―40歳代の若手医師ら約15人が参加している(提供)

「KISA2隊」 京都市で昨年9月に医師らが立ち上げたコロナ専門の訪問診療チーム。アニメ「鬼滅の刃」の“鬼殺(きさつ)隊”にちなんで名付けられたという。賛同した医師らが大阪で「KISA2隊大阪」を発足。大阪では年末年始に約20カ所の老人施設でワクチン接種を実施。クラスターが発生した老人施設を訪れ、重症化を防ぐための点滴注射も行っている。また、メディアなどを通じて活動が知られ、近畿の各地で「KISA2隊」が広がり始めているという。

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