音楽で防災身近に ライブで”備え”伝える 身を守るのは「つながり」

2022.03.05
地域

防災を呼び掛ける石田さん=2022年2月27日午後零時5分、兵庫県丹波市氷上町石生で

音楽通じ防災を身近に―。災害への備えを学ぶ「ぼうさい入門ライブトーク&そなえ展」がこのほど、兵庫県丹波市で開かれた。同県丹波篠山市にゆかりのあるシンガーソングライターで、防災士の石田裕之さん(41)が、クイズや自作の歌を交えながら防災の大切さを伝えた。

石田さんは昨年、運用が変更された避難情報(5段階)を紹介。避難「勧告」「指示」があったが、これらが「指示」に一本化されたことを受け、「レベル4で『避難指示』になった。この時点で絶対に避難する。避難所に行くだけが避難ではないが、安全確保を」と呼び掛けた。

続けて「レベル5の『緊急安全確保』の時点では、災害は起きている。外に逃げるのは危険で、一番ましな所に緊急的に避難を」と話した。

身近な防災グッズとして、サランラップを紹介。傷の止血や食器、ひも、防寒着の代用品になると言い、「皿にかければ洗い物を少なくできるし、止血のために圧迫できる」とした。

被災時は自助と共助が大切とし、阪神淡路大震災で生き埋めになった人が、どのように救助されたかを数字で紹介した。「救助隊に助けられたのは1・7%。最も多かったのは自力ではい出たで34・9%。家族に助けられたのは31・9%、友人・隣人が28・1%。人とのつながりが命を救うこともあり、いざというときの防災になる。地域のつながりを保つことが防災になる」と述べた。

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