合格率1%以下「剣道八段」に ”人生の目標”叶える 「精進重ねる」

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剣道八段の証書を手にする高見さん=2022年3月24日午後7時39分、兵庫県丹波市青垣町佐治で

兵庫県丹波市剣道連盟会員で、同県篠山警察少年剣道会指導者の高見彰充さん(61)が、合格者は100人に1人という超難関の最高段位「八段」(全日本剣道連盟)審査に合格した。市連盟では初の快挙。努力を積み重ねてきた高見さんは「人生をかけた一番の目標だった」と喜びをかみしめている。

昨年11月に東京の日本武道館で行われた八段審査会で、受験者1294人のうち、合格者12人の1人に名を連ねた。

1次、2次の両審査は、受験者同士による試合形式の実技。1次は「多少緊張して、なかなか自分の技が出せなかった」ものの、通過率約1割の難関を突破。「肩の力も抜けて、相手の技にもよく反応でき、手ごたえはあった」という2次審査も同様に通過した。続く木刀による「形」の演武もクリアし、合格した。近年の合格率は1%以下だっただけに、自分の番号が合格者の中にあるのを見た時は、「うれしいというよりも、人生、こんなこともあるんやな、としみじみした感情だった」と振り返る。真っ先に、市剣道連盟の仲間にLINEで報告した。

八段は「七段取得後、10年以上修業」などが受験資格。高見さんは53歳で資格を得て、13回目の挑戦で夢を叶えた。けがや病気を経験したことで、以前にも増して「心で」剣道をするようになったという。

高見さんは、兵庫県警OB。八段合格に向けては、県警の八段剣士から指導を受けたり、合格者の審査映像を繰り返し見たりして、傾向と対策を練った。「相手と心の読み合いをする『合気』が何となく分かってきたのが進歩。積み重ねで、だんだん自信を深めていた」と高見さん。心に余裕ができたことで、八段に必要とされる品位や風格が備わった。昨年の県年代別選手権(60―65歳)で、2位に入賞するなど、試合での実力も付けていた。

市剣道連盟の田中重雄会長(72)は、「打ちの力強さが際立っている」と高見さんを評価。同連盟には現在、七段剣士が13人おり、会員らは週2回の夜の稽古で切磋琢磨し合っている。田中会長は「郡部の小さな剣道連盟から八段が出たことは快挙。手が届かないと思っていた八段に、身近な稽古仲間が合格したことで、会員も士気が上がっている」とほほ笑んだ。同連盟はこのほど、高見さんの八段合格を祝う会を開いた。

高見さんは小学5年生で剣道を始め、中学、高校では剣道部に所属。就職した県警で剣道を続けてきた。篠山警察署勤務が長く、13年ほど前から、篠山警察少年剣道会で指導している。「剣道が好き。今後は、段位に恥じないよう精進を重ねるとともに、子どもたちの剣道を盛り上げたい」と使命感を口にした。

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