兵庫県丹波篠山市曽地中にある一本の桜の木が7日夕、満開を迎えた。2020年にこの世を去った俳優の三浦春馬さんが子役時代に出演した映画「森の学校」(2002年)に登場するソメイヨシノだ。
映画は同市出身で世界的霊長類学者・河合雅雄氏(21年逝去)の「少年動物誌」を原作にし、雅雄少年を三浦さんが好演。市内各地がロケ地となった。
樹齢約60年、高さ約13メートルのソメイヨシノ。映画のシンボル的な木で、パンフレットにもイラストで描かれている。三浦さんの逝去後、映画が再上映されたことで、市内のロケ地を巡るファンの姿も増え、この桜を訪ねる人も多い。
近年、カビの一種が原因の「てんぐ巣病」にかかっていたが、木の所有者がいないため、住民やファンが市に要望し、3月末に治療が行われた。樹形をなるべく維持しながら剪定され、数年後には若返ったと感じることができるという。
治療があったことで、いっそう桜の生命力を感じる春。今年も咲きましたよ。見てますか?