「住みたくなる」まちに 市が4つの奨励策 移住や子育てに奨励金

2022.05.04
地域

住みたくなる・帰りたくなるパッケージ

兵庫県丹波市は、若者世代の人口や出生数の減少を食い止めるため、若者や子育て世代らのライフステージに合わせ、奨励金などを贈る「住みたくなる・帰りたくなるパッケージ」を創設した。市にUIJターンして就職し、子育てするとメリットがあるという内容で、合計すると市が100万円以上を支援する。林時彦市長は「丹波市は帰ってくる人を応援しますという気持ちを込めた」と話している。

4つの奨励策「若者定住奨励金」「ハッピーバース手当」「ふるさと就職奨励金」「福祉人材確保支援補助金」を展開する。予算総額は1億800万円で、福祉基金やふるさと寄付金基金を活用する。

同パッケージは、林市長が選挙時に掲げた公約「第3子誕生に100万円給付」を事業化したもの。出生時のみに焦点を当てず、移住・定住による若い世代の人口増と、出産・子育て世代の増加に向けた施策などを連動させた。

市によると、30歳代未満を対象とする事業が多いのは、主に出生数と労働力に着目したためという。できるだけ若い世代に市に移住・定住してもらうことで、子育てを終えることが早まり、早期に社会復帰してもらうことで労働力を確保することを目指す。移住・定住などによる社会増が、出生数増加による自然増につながるという好循環を生むことを理想とする。

林市長は「選挙で『第3子誕生に100万円』を公約に掲げたが、職員から1、2子にも寄り添う必要があることや、幅広く支援することを提案してもらった結果が形になった」と話している。

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