丹波市観光協会観光戦略室長 松原慶明さん(丹波市青垣町中佐治)

2022.05.22
たんばのひと

松原慶明さん

もうかる仕組みを立案

一般社団法人丹波市観光協会に新設された「観光戦略室」の初代室長。観光を通し、地域がもうかる仕組みづくり、仕掛けを考えるために外部から招かれた。市の玄関口、道の駅丹波おばあちゃんの里(同市春日町七日市)内に設けた観光情報センター「丹波ええとこナビ」を使った情報発信と並行し、入込客の増加、市内産品の販売増加策などを立案、実行していく役割を担う。

前職は、コープこうべ職員。33年勤務した。2015年から約3年務めた柏原店長時代に縁ができた。「地元にお金が落ちるように」と市内メーカーの売り場面積を増やした。製造現場や地場野菜納入者の畑を訪ね、人とのつながりをつくった。障がい者の作業所の製品販売会を企画、市立植野記念美術館のポスターを神戸市北区のコープの店舗に貼ってもらって誘客を助け、市観光協会に入会して観光情報の発信に手を貸すなど、地域の役に立ち、外とつながることで店の価値を高める戦略を取った。

阪神間に近い地理的優位性、丹波三宝を含め産物も多く、観光発展の潜在的な力はある。「丹波おばあちゃんの里」から、市内のあちこちに観光客を送るキーワードを「つながり」と考える。

柏原店長の後、日本生活協同組合連合会(東京都)に出向。郵送で丹波新聞を購読し、興味を持ち続けた。「今思えば、私は地域と多様に関わる丹波市の『関係人口』の1人になっていた。観光を通し、かつての自分のような『関係人口』を増やす。人との関係ができれば、季節関係なく、訪れてもらえる。物を売るのもつながり。私自身が市民とつながって、その人の思いを、誰かにつなげていきたい」。58歳。西脇市出身。

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