丹波市初の女性自治振興会長 岸本稚世さん(丹波市山南町大谷)

2022.07.03
たんばのひと

岸本稚世さん

女性の元気で地域に活気
丹波市初の女性自治協議会(振興会)会長として、昨年4月から活気ある山南町久下地区を目指して注力している。「女性だからと不安に思うことや気負いなんてものは全くありません。副会長など役員さんや事務局の方々がいらっしゃるので心強い」と話し、「なにより私を大きく成長させてくれた地域への恩返しのつもりで務めています」とほほ笑む。

3年間、副会長を務め、役員改選が迫ったある日、周囲から「『あんたに会長を受けてもらわないと、どうしようもないんや』なんてうまいこと乗せられてね」と笑い、過去に丹波市観光協会事務局長などの重責を数多く務めた経験から、「これまでもやってやれないことはなかったし」と自分に言い聞かせ、引き受けた。

振興会運営に女性の活躍を期待し、「男性とは違う感覚、感性、発想を生かしたい」と、同振興会の5つの部の部長に2人、副部長に4人の女性を登用した。「家でお母さんが明るかったら、その家庭はうまくいきます。それと同様に、村の女性が元気だと、その地域には活気が感じられます」

少子高齢化や長引く不況などで先細り感が否めない地域において、それらを少しでも打破していくためにも「女性には突飛な意見や提案でもいいから積極的に出してほしいですね。それで進めた行事などが、たとえ成功に終わらなくても、『誰が責任取るんじゃ』ではなく、『頑張ってみたけれど、あかんかったわ。しゃーないわ』と、今後に生かせる改善策が見つかったことを喜び合える、そんな風土をつくっていきたいです」。71歳。

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