古民家を”新校舎”に フリースクールがCF挑戦 「ワクワクする場所に」協力呼び掛け

2022.07.14
地域

「まめの木」の新校舎として改修を計画している古民家と西村さん=兵庫県丹波篠山市垂水で

子どもたちが自ら学びたいことを学び、生活のルールも決めて過ごしている兵庫県丹波篠山市垂水のフリースクール「まめの木」が、近くにある築100年の古民家を新しい”校舎”として改修するため、インターネットを使って事業に賛同する人から寄付を募るクラウドファンディング(CF)に挑戦している。スクールを運営する一般社団法人カラフル・ビーンズは、「改修は大人がするけれど、大人と子どもが対等に意見を出し合って活用していきたい。子どもたちがワクワクするような場所になればと思うし、私たちもワクワクしている。ぜひ協力を」と呼び掛けている。CFの期限は8月中旬まで。

現在、小学生から高校生までが通っているスクールの建物は、同法人代表理事の西村源さんの自宅。子どもたちの人数が増え、さまざまな年齢の子どもがいることで、「屋外はともかく、屋内での活動が制限されている」と感じ、専用の”校舎”を持ちたいと考えた。

そんな折、同じ集落内で、同スクールから歩いて行ける場所に空き物件があることが分かり、購入。県の空き家活用の補助も受けながら、さらによりよい空間にするため、CFで資金を募ることにした。

古民家の現状は生活に適した造りになっているため、遊びやアート作品などの創作活動など、子どもたちが楽しめる空間となるよう改修する。

CFの目標金額は150万円。支援者には寄付額に応じて返礼「リターン」があり、子どもたちからのお礼や新校舎の完成パーティーへの参加などのほか、新校舎の建物に支援者の名前を飾るか刻印するものもある。

スクールは2016年、西村さんらが、「子どもたちが自分で考え、判断し、好きなことを見つけたらとことん没頭できる時間と環境を」と開校。市教育委員会は、所属している学校に登校せず、スクールを利用している市内の小、中学校の子どもたちを指導要録上、「出席扱い」する施設として認定している。

西村さんは、「今後も子どもたち一人ひとりが自分の考えを言うことができ、その意見が通る場所にしていきたい」と言い、「新校舎が、子どもたちがいろんなインスピレーションを得られる空間になれば」と期待している。

CFは、サイト「CAMP FIRE(キャンプファイヤー)」で。

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