減農薬田で生き物探し 「農都のめぐみ米」学ぶ 児童ら20種見つける

2022.07.27
地域自然

田んぼを歩いて生き物を探す児童たち=兵庫県丹波篠山市泉で

兵庫県丹波篠山市立城東小学校5年生(22人)がこのほど、環境に配慮した米作りを行っている丹波篠山市泉の田んぼで生き物調査を行った。市が推進する「農都のめぐみ米」を栽培しているいずみ営農組合の田んぼ。児童たちは「農都のめぐみ米」について説明を聞き、農家や市職員らと一緒に田んぼを歩いて生き物を捕まえた。

「農都のめぐみ米」は、▽化学肥料と農薬の使用を兵庫県基準の2分の1以下に減らす▽田んぼの生き物の成長に影響がないよう、中干しの時期を遅らせたり、避難場所を作ったりする―の2つのポイントを踏まえて栽培する。市職員は「化学肥料や農薬の使用を減らすと、地域の自然環境が良くなり、米のイメージアップにつながるため、よく売れるようになる」と説明。同組合の西嶋利廣組合長らも一緒に生き物を探した。

大きめの網であぜにいる虫を、小さい網で水田の中にいる生き物を捕まえ、コオイムシ、ゲンゴロウ類、ガムシ類、タニシ類、バッタ、トンボ、カエル、おたまじゃくし、アメンボなど約20種類が見つかった。目を皿のようにして生き物を探っていた2人の女子児童は「生き物を見つけるのは楽しい。もらった参考表を見て、こんなにたくさんの生き物がいるんだと思った」と話していた。

市は2016年度から環境に配慮した米作りの取り組みを始め、20年度に「農都のめぐみ米」の名称を付けた。栽培団体を募り、市内の学校給食は全てこの米に切り替わっている。

関連記事