種搾り食用油に 縁感じる「油」の地で開業 「選択肢と多様性追求を」

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搾油機(スクリュー式)と「ablabo.」の蔦木代表=2022年9月2日午後1時57分、兵庫県丹波市氷上町油利で

ヒマワリやエゴマなどの種から油を搾り、植物油を製造・販売する事業所が、兵庫県丹波市氷上町油利にオープンした。持ち込まれた原料を搾る、搾油代行も手掛ける。「食べて『おいしい』は人それぞれの好み。調味料としての油の選択肢を広げ、多様性を広げていきたい。まだない油を追求したい」と張り切っている。

屋号は「ablabo.(あぶらぼ)」。代表の蔦木由佳さん(32)が、若い農家が多く、原材料調達面で可能性を感じ、岡山県西粟倉村から夫とスタッフと一緒に今年5月に転入した。24歳の時、小豆島で味わった、搾りたてのオリーブオイルのおいしさに感動し、2014年8月に搾油事業を立ち上げた。

ヒマワリ油をろ過する蔦木さん

物理的に種を押しつぶす「圧搾法」。種を直接搾る「直圧式」と、焙煎し粉砕した種を搾る「スクリュー式」の2種の搾油機を種によって使い分けている。直圧式は、搾ったその日に商品になり、スクリュー式は2、3週間かかる。

直圧式で搾るエゴマは、味が良いと、仕入れ先の農家を1人に決めている。ヒマワリの種は、1ロットが30―40キロ。旧南光町(現・佐用町)から仕入れている。菜種油に力を注ぐ意向で、この秋、地元農家に作付けしてもらう。

種を仕入れ、オリジナル商品を展開するほか、「これで油を搾って」という搾油代行が多く、「持ち込み2に対し、自社製造1」くらいの比率。最少1キロからの少量対応をしており、試行を含め、さまざまな種の搾油依頼が全国からある。ツバキ、茶の実など身近なもののほか、モリンガ、カシューナッツなども搾った。

搾油機から流れる油

無理をすれば搾れないことはないが、量が少ないものや、搾れるが、えぐみが強いものなど、向き、不向きがあるという。

工房兼住宅にと紹介され、気に入った物件が、たまたま「油」がつく地名だった。「縁を感じる地名。丹波市内のお客さんは温かく、こだわった物好きの人が多い印象。私にとって農家の多さは可能性。ここでやっていけそうだという手応えを感じている」とほほ笑んだ。

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