タイムカプセルの中身披露 12年前の閉校時に埋める 懐かしい品々に思い出浸る

2022.11.29
地域

お披露目されたタイムカプセルの中身から思い出に浸る当時の在校生たち=兵庫県丹波篠山市後川上で

兵庫県丹波篠山市の旧後川小学校で、閉校した12年前に在校生らが埋め、今年3月に掘り出したタイムカプセルの中身がお披露目された。後川郷づくり協議会とスポーツクラブ21後川が開催したグラウンドゴルフ大会に合わせ、当時の在校生や教諭、地元住民ら約50人が集い、写真や文集、文具などの懐かしい品々を見つめ、思い出に浸っていた。

最後の創立記念日となった2010年(平成22)2月22日、2が5つ並ぶことから「ツーファイブプロジェクト」と銘打ち、タイムカプセルを埋めた。

当時の在校生や教諭らが掘り出した中身は、8月の「ふるさと後川夏まつり」で披露する予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止に。多世代が集う13日のグラウンドゴルフ大会の場でお披露目することにした。

掘り出した際に水に濡れていた中身を乾かし、体育館内の細長い机の上に展示した。将来の夢や夢中になっていること、中学生になってからしたいことなどがつづられた文集や、当時の教諭らに宛てた感謝の手紙、集合写真、閉校時に配布された校章入りの菓子など、思い出深い品がずらりと並んだ。

集合写真が載った文集や、当時の教諭の若々しい写真なども

同市内の小学校で勤務する今西朋香さん(21)は「自分が使っていた道具箱から、当時の授業のワンシーンを思い出す。懐かしい」とほほ笑み、西家侑里さん(24)は「人数が少ないからこそ、みんなが家族みたいだった」と振り返っていた。

発起人で、閉校当時の校長、前川修哉さん(67)は「タイムスリップした感覚になれた。タイムカプセルの中身から、自分が大切にしていたものに改めて気付けたのでは。やってよかった」とにっこり。来られなかった在校生や地域住民もおり、「地域の方たちとも話して、またどこかで展示できれば」と話した。

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