消しゴムはんこで大賞 楽しい「水族園」描く 「サンシャイン水族館」の感動を作品に

2022.11.18
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加西市美術公募展で版画部門大賞に選ばれた「空とぶペンギンがいる水族園」

兵庫県丹波市柏原町柏原の依田教子(のりこ)さん(73)の消しゴムはんこ作品が、兵庫県加西市の「第56回加西市美術公募展」(同市など主催)の版画部門で、部門大賞の市長賞に選ばれた。「空とぶペンギンがいる水族園」と題し、約20種類もの海の生き物たちをいきいきと表現した力作。消しゴムはんこを独学で15年続けてきた依田さんは「消しゴムはんこが認められたようでうれしい」と喜んでいる。

受賞作は、縦120センチ×横60センチ。空にペンギンの群れが“飛び”、さまざまな魚や生き物たちがカラフルに描かれている。ペンギンが空を飛んでいるかのように泳ぐ様子が見られる東京・池袋の「サンシャイン水族館」を2019年に訪れた時の感動をモチーフに選んだ。

海の上にはペンギンとトビウオ、海の中にはイワシの大群とそれを追うサメ、マグロ、タツノオトシゴ、タイ、メバル、熱帯魚などを配置。イソギンチャクやカニ、ウツボなども描いており、「空から海底まで、生き物たちの楽しい『水族園』を表現できた」と依田さん。

同じ生き物でも、ポーズや大きさを変えて数種類ずつ描き、彫った消しゴムは約60個。スーパーで買ってきた魚をスケッチしたり、図鑑を見て描いたりしてデザインを決めたという。仕事の合間に約2カ月かけて仕上げた。

同公募展には2017年に初出品し、奨励賞。2度目の出品で大賞を射止めた。同部門には今回13点の応募があった。同公募展は20日まで、加西市民会館(加西市北条町)で開かれている。

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