「枯れないバラ」飾る かんな屑でXマスツリー 木工施設の職員手掛ける

2022.12.21
地域

カンナくずでこしらえたバラの花を飾り付けて作ったクリスマスツリーと、作者の新地さん=2022年12月14日午前9時12分、兵庫県丹波市柏原町田路で

木工の魅力を伝える兵庫県立の施設、丹波年輪の里(丹波市柏原町田路)に、カンナくずを使って製作した、きらびやかなクリスマスツリーがお目見えした。披露宴会場の受付などに見られるウエルカムボードならぬ、ウエルカムオブジェとして来園者の目を楽しませている。

高さ約30センチ。八角錐の木の土台をモミの木の葉で覆い、その上にヒノキのカンナくずで作った直径3―8センチほどのバラの花をびっしりと飾りつけて仕上げている。

ツリーの足元には、ドングリやマツボックリを使ってバイオリンを弾くようすを表現した2体のかわいらしい木の実人形も添えている。

作者は同施設職員で受け付け業務を担当している新地佳代子さん。

同施設では、木工教室などで大量のカンナくずが出る。「木目が美しいリボンのようなカンナくずを何かに使えないか」と以前から考えていた新地さんは、何げにカンナくずを折り畳むなどして花を作ってみた。「良い感じ。でも、もっとクオリティーの高いものが作れないか」と、インターネットで調べたところ、カンナくずで本物そっくりのバラの花が作れることを紹介した動画を見つけた。手芸が趣味で、日頃からパッチワークや布の小物などを作って楽しんでいる手先の器用さを生かし、動画を何度も見返しながら、“枯れることのない”バラの花作りに励んだ。

新地さんは、「今はアクリル絵の具でバラを赤く塗っているが、今後は、草木などの天然素材でカンナくずを染め、色とりどりのバラを作っていけたら」と話している。

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