模型でよみがえる恐竜 リアルさを徹底追求 「丹波竜」など20点

2022.12.03
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タンバティタニス(丹波竜)など、最新の研究データに基づく復元模型20点を紹介する特別展=兵庫県丹波市山南町谷川で

兵庫県丹波市の丹波竜化石工房ちーたんの館で冬期特別展「恐竜の復元模型展」が開かれている。古生物復元模型作家の徳川広和さん(同県尼崎市)の作品20点を展示。最新の研究成果をもとに制作し、骨格や筋肉、皮膚、色などの「リアルさ」を徹底的に追求している。絶滅動物がよみがえったかのような生き生きとした姿が垣間見えるだけでなく、芸術作品としての技術や価値も見てとれ、さまざまな角度から作品を楽しむことができる。

全長15メートルもあった丹波竜や、2015年に同市の篠山層群(約1億1000万年前の地層)から前顎歯が見つかったティラノサウルス類などの10分の1サイズを展示。体の表面にゾウのそれと同じようなしわやたるみが細かく表現された丹波竜や、全身に青い羽毛がびっしりと生えたティラノサウルスが、来場者の興味を引いていた。復元模型ができるまでを写真入りで解説したパネルも設置している。

2006年8月7日、同地層から竜脚類の肋骨化石が発見されたのをきっかけにタンバティタニス(丹波竜)をはじめとした恐竜7種、哺乳類1種、両生・爬虫類3種など、古生物の化石が数多く発見されている。

産出した古生物化石の研究が進むと、その研究結果をもとに、生きていた頃の姿を復元する「篠山層群復元画丹波プロジェクト」が12―14年に実施された。古生物復元画家の小田隆さんが、発見された古生物の骨格復元画や生体復元画を制作し、徳川さんがそれらの復元画に基づく模型を制作した。同展では、その際に制作された復元模型と、小田さんの復元画11点も展示している。

来年1月29日まで。月曜休館(祝日の場合は翌平日)。午前10時―午後4時(入館は午後3時半まで)。入館料は大人210円、小中学生100円。

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