「またな」 野鳥の「チョウゲンボウ」 まもなく繁殖地へ

2023.02.22
自然

飛び去る直前、こちらを振り返ったチョウゲンボウ。繁殖地へ帰る前に「またな」と言っているかのよう=2023年2月22日午前10時3分、兵庫県丹波篠山市内で

兵庫県丹波篠山市内の田園で、華麗な舞を披露していたのは野鳥の「チョウゲンボウ」。丹波地域は越冬地で、まもなく東日本などの繁殖地へと帰っていく。

鋭い爪とくちばしを持ち、他の動物を捕食する猛禽(もうきん)類で、全長約40センチ、翼を広げても約70センチと小柄。農耕地など開けた場所で見られ、上空をホバリングし、急降下しては野ネズミや小鳥、昆虫、カエルなどを捕食する。

21日は雪となったが、22日は晴れ。以降は気温の上昇が続き、本格的な春が目の前に迫っている。丹波地域にとっては、チョウゲンボウとの別れが近い。

レンズを向けて姿を追っていると、標識の上に着地。しばらく背を向けていたが、飛び去る直前、一度だけこちらを振り返った。その顔は、「それじゃ、またな」と言っているかのように思えてしまい、「やだ、かっこい

背中を向けるチョウゲンボウ

い」とつぶやく。小さな猛禽に胸を撃ち抜かれたような気分だった。

【丹波新聞鳥部】(※コメント欄より、弊社の活動を命名していただきました)

関連記事