「Get Ready!」に登場 日本六古窯・丹波焼の器 堤幸彦さん称賛「異彩放つ」

2023.02.07
丹波篠山市地域地域

日曜劇場「Get Ready!」に美術協力している大西さんと、劇中で登場しているものと同じ作品の数々=兵庫県丹波篠山市今田町下立杭で

日本六古窯の一つとして名高い丹波焼の窯元「丹文窯」(兵庫県丹波篠山市今田町下立杭)の大西雅文さん(42)が作陶した器が、TBS系で放送中の日曜劇場「Get Ready!」に登場している。本作で演出を務め、「池袋ウエストゲートパーク」「20世紀少年」なども手掛けた堤幸彦さん(67)のたっての希望で、美術協力のオファーを受けた。堤さんは、大西さんの作品を「野性的で力強く、色使いは魔法のよう。異彩を放つ器として映っている」と称賛する。

超人的な技術を持ち、どんな手術も成功させる闇医者チームを中心に描く。法外な報酬で命を救いながら、患者の人生にもメスを入れるストーリー。主人公の天才外科医は、妻夫木聡さんが演じ、藤原竜也さん、松下奈緒さん、日向亘さんが闇医者チームのメンバー役を務める。

撮影に向け、大西さんは酒器や皿、花入れなど、50点ほどの作品を提供した。赤や白といった土本来の色合いを生かし、伝統的な登り窯で焼き上げた無骨な作品。

劇中では、闇医者チームのメンバーがお忍びで通う小料理屋で使用されている。藤原さんと松下さんが、大西さんが作陶したぐいのみで日本酒を飲むシーンもあった。

出演者やスタッフらを紹介するクレジットでは、大西さんの「丹波焼を知ってほしい」という思いから、名前の横に「丹波焼」と表示している。

大西さんは「『ああいう店に使ってほしい』と感じる、理想に近い雰囲気の店。特に力を入れている作品『赤丹波』が大きく映ったのがうれしかった」と顔をほころばせる。

堤さんが神戸の鉄板焼きレストランで、大西さんの作品を見かけたのがオファーのきっかけ。「都会的で、謎めいた食事処にしたかった。一目で『ぴったり』と思った」と言う。「友人の窪塚洋介がそこで修業していると聞き、二度びっくり。運命的。一度、窯に伺いたい」とコメントした。

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