間伐材で樽型サウナ 愛好家うなる”こだわり” 「木の良さ感じて」

2023.02.11
地域

「森のわ」社が製造したバレルサウナの利用を歓迎する、レック取締役社長室室長の高橋洸さん=兵庫県三田市富士が丘で

兵庫県三田市の天然温泉施設「寿ノ湯」に、サウナ発祥の地といわれるフィンランドに伝わる樽型のバレルサウナがお目見えした。木材の地産地消を促進する同県丹波市の会社「森のわ」が、県内で間伐したスギ材を利用して製造。サウナ好きもうなるこだわりの構造で、同施設は「サウナの聖地にしたい」と意気込む。

名称は「Sun Sun Sauna」。円筒型の内部は直径約2メートル、奥行き約4メートル。男女が1週間ごとに入れ替わる温泉スペース「喜」の露天風呂の一角に設置された。

サウナ内の温度は95度に設定。熱したサウナストーンに水をかけて蒸気を充満させ、体感温度を上げる「セルフロウリュ」が楽しめる。円筒型のため、室内の熱を保ちやすい。出入りする際に熱が逃げにくいよう、出入り口も極力狭くした。

サウナのそばには深さ90センチ、水温16度前後の水風呂、さらにそのそばには、およそ20席の椅子を置いた「憩いスペース」を設けており、外気浴で心行くまで「ととのう」感覚を味わえるよう動線にこだわった。円形の露天風呂も新たに造った。

施設を営む株式会社「レック」(同県神戸市)が昨今のサウナブームに着目し、「愛好家に喜ばれる施設を」と、バレルサウナの新設を考案した。「森のわ」の板谷正人副社長(59)は「匂いや色合いなど、木の良さを感じてもらい、使った木が山の整備につながっていると知ってほしい」と話している。

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