3年ぶりに露店復活へ 「三丹随一」の厄除大祭 社殿は250年前の姿に

2023.02.11
地域

昨年の大祭の様子。多くの人が厄除け開運を祈る=兵庫県丹波市柏原町柏原で

兵庫県と京都府にまたがる丹波・丹後・但馬の「三丹」随一といわれる「柏原厄除大祭」が17、18の2日間、同県丹波市の柏原八幡宮で開かれる。3年ぶりに露店が出店するほか、来年開催する「ご鎮座1000年奉祝祭」に向けて、「令和の大修造」と銘打ち改修を進めていた厄除神社の外観工事が完了し、柱などが朱色に塗られた真新しい社殿で厄除祈願を行うことができる。

露店は、同社麓に約30店舗が軒を連ねる。これまでのように運営本部などを立ち上げて行うのではなく、同社と氏子委員会が取り仕切る。

外観工事が完了した厄除神社は、250年前の往時の姿を取り戻した。垂木など屋根の木製部材はほぼ取り替えたものの、瓦は極力再利用した。向拝柱や、柏原藩最後の藩主、織田信親が揮毫した扁額は新調。また、社殿全体が山裾側に傾いていたのを直した。

社殿内部(室内)と、若田重兵衛作の彫刻は手つかずで、来年の正月までに修復を終える計画という。

目標額2億円を掲げ、全国から寄付を募りながら、国、県、市の補助も受けて大修造が進められている。今年8月の完了を目指し、本殿の檜皮ぶき屋根の改修工事の真っただ中にあるため、大祭当日は本殿への参拝はできない。ただ、ご神体を厄除神社に移して祭っているため、厄除神社で参拝することができる。

同社の千種太陽禰宜(39)は、「皆様の寄進によって社殿が新しくなり、ご神威がますます高まったと思う。厄神さんは疫病封じ神様でもある。『おかげ』を頂き、今年こそ、コロナ収束を願いたい」と話している。

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