外来生物駆除で評価 東雲高校が優秀賞受賞 県SDGsアワード

2023.03.27
地域自然

表彰状とトロフィーを手に「ひょうごSDGsスクールアワード」での受賞を喜ぶ自然科学部の部員たち=2023年2月20日午後3時52分、兵庫県丹波篠山市福住で

持続可能な開発目標(SDGs)の目標達成に向けた先進的な取り組みを行っている兵庫県内の学校園を表彰する「ひょうごSDGsスクールアワード」の高校部門で、篠山東雲高校が優秀賞に選ばれた。自然科学部(8人)が、篠山城跡東堀で駆除したウシガエルなどの外来生物を堆肥化し、農作物の栽培に生かしている活動が評価された。

同アワードは、学校園のSDGsへの関心向上につなげようと、県が今年度に創設。全40校園の応募があり、東雲高は高校部門で、優秀賞3校のうちの1校に選出された。

4年前、「ウシガエルの鳴き声がうるさくて眠れない」という近隣住民の悩みの声を受け、駆除をスタート。アメリカザリガニやブルーギルなどの生態系を崩す外来生物も含め、春―夏に月1回程度、駆除している。

生物の命が循環する活用方法を研究。捕獲後は堆肥化し、校内で栽培する黒豆の肥料にしている。ウシガエルやザリガニを唐揚げにして実食するなど、食用としての活用も模索している。

部長の西嶋一惺さん(2年)は「活動が報われてうれしい」と喜び、「駆除される外来生物にも、僕たちと同じ命がある。堆肥や食材にすることで命を生かせる。SDGsは、これからの地球のために、僕たちが取り組むべきことだと実感している」と話した。

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