子どもの発達を支援 「できた!」が笑顔と自信に 元教師が通所施設を開所

2023.04.03
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運動プログラムを実施するため、トランポリンや鉄棒などを備える室内(指導訓練室)=2023年3月27日午前11時10分、兵庫県丹波市柏原町柏原で

障害児通所支援事業所「こども発達支援 Co―Co(ココ)テラス」が兵庫県丹波市柏原町柏原にオープンした。未就学児―高校生を対象に、発達に課題や遅れのある子どもに、発達を促す療育や支援を行う。認定こども園との併用もでき、自宅と学校以外の居場所としての役割や、家族に代わって一時的なケアを行ったり、相談したりできる家族支援の役割も担う。管理責任者の山口洋子さんは、「子どもの『できた!』をフォローし、自信につなげ、可能性を最大限に引き出してあげたい。子どもたちが自分らしく個性を輝かせられるよう、自立に向けての必要な力を養えるよう取り組んでいく」と話している。

“ビタミンカラー”の黄色が目印の鉄骨造平屋建てで、延べ床面積は約200平方メートル。9人のスタッフで、▽児童発達支援▽放課後等デイサービス▽保育所等訪問支援―の3つの機能を果たす。

子どもたちの心身に働き掛ける支援として、▽学習▽生活自立▽運動▽社会参加―の4つのプログラムを用意。学習プログラムでは、多彩なICT(情報通信技術)ソフトなどを活用して学習の土台をつくり、見る力、聞く力、集中力、記憶力、想像力の向上を目指す。生活自立―では、基本的な生活習慣や生活リズム、適正行動など、子どもの自立につながるスキルの習得を狙う。

運動―では、器具などを使った遊びやゲームが自発的に行える環境を用意し、楽しみながら協調運動や感覚統合運動を行い、達成感や自信を育て、チャレンジする力や継続のモチベーションを培う。

社会参加―では、季節の行事や栽培活動、クッキングなどで他者と関わって活動することにより、楽しみながら無理なく、集団活動力を高め、社会性を身に付けられるよう支援する。

山口さんは元教師。約30年間、小学校で教べんを執り、中学校では校長を、認定こども園では園長を務めた。こども園長時代に、5歳までに発達を促す療育の必要性を感じ、また、心理士から障がい児らの放課後デイが足りていない現状を教わり、居場所をつくろうと一念発起した。

今月オープンした障害児通所支援事業所「こども発達支援 Co―Coテラス」

施設名は、子どもや保護者にとって心地よい(Comfy)場所となり、子どもの自信(Confidence)を引き出し、個々に集う仲間の個性を輝かせ(Coruscate)、優しく明るく照らす日だまりのような場所(Terrace)でありたいとの願いを込めた。

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