甲冑ずらり21領 地元男性が手作り寄贈 高校生が武者に扮しPR活動

2023.05.24
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手作りした甲冑を市に寄贈した時本さん(右)と、寄贈を喜ぶ酒井市長=2023年5月10日午前11時9分、兵庫県丹波篠山市北新町で

兵庫県丹波篠山市小枕の手作り甲冑作家、時本昭男さん(81)が、同市に戦国武将らをイメージした甲冑15領を寄贈した。市はこのほど、展示場所となる篠山城大書院(同市北新町)に時本さんを迎えて寄贈式を行い、酒井隆明市長が感謝を伝えた。大書院虎之間には、今回寄贈した分と以前に寄贈した分を合わせて21領もの甲冑がずらりと並び壮観。時本さんは、「武将たちに思いをはせながら作った。完成した時の達成感がたまらない。多くの方に着てもらい、楽しんでほしいし、来たる丹波篠山国際博(2025年4―10月開催)でも、ぜひ活用していただき、丹波篠山のPRに一役買えたら」と話している。市は、大書院に展示するほか、院内での着付け体験に活用する。

寄贈した甲冑は、直近10年間で制作した織田信長、明智光秀、長宗我部家、福島正則、伊達政宗、黒田長政などの有名武将をはじめ、篠山城主の青山家、八上城主の波多野秀治など大人用12領、子ども用3領。

材料は主に厚紙と塩ビ板。有名武将の甲冑は、写真から各パーツの大きさや比率を割り出して図面を作成。青山や波多野の甲冑は現物も史料も確認できなかったため、時本さんが想像して制作した。特にこだわったのは、かぶとの曲線美。「再現するのが難しいが、こだわりたい部分」と話す。

甲冑手作り歴約30年。もともと城巡りが趣味で、旅先で出合う甲冑を見ては「着てみたい」「欲しい」と思ってはみるもののかなわないため、「自分で作ってみよう」と制作を始めた。

当初は1領作るのに1年ほどかかったが、今では精巧で重厚感のある甲冑を2カ月ほどで完成させている。

酒井市長は、「素晴らしい甲冑の寄贈によって、大書院の格式がさらに上がった。甲冑を大いに活用し、楽しみの多い城下町にしていきたい」と喜んでいる。

 寄贈式に先駆け、時本さんが手がけた甲冑を着込んだ地元の県立篠山鳳鳴高校インターアクト部の部員たちがこのほど、篠山城跡周辺を練り歩き、観光客の記念写真に応じるなどして、丹波篠山をPRした。

同部の2、3年生(12人)と、篠山城大書院を管理する一般社団法人ウイズささやまの職員が甲冑武者に扮し、大書院をスタート。歴史美術館、武家屋敷安間家史料館、青山歴史村を闊歩した。

学生たちの甲冑武者は大人気。道中、幾度となく観光客に呼び止められ、笑顔で記念写真に応じていた。

部員の田中邑奈さん(3年)は、「最初は照れくさかったけれど、多くの観光客に声をかけていただき、徐々に有名人になったような気がしてきて気分が良かった」と笑い、「大好きな丹波篠山に少しでも貢献できたのならうれしい」と話していた。

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