85歳の再挑戦 全盛期”お花畑”のクリンソウ復活を 手塩にかけて世話再開

2023.05.17
地域

四方さんが手塩にかけて育て、今年も美しい花を咲かせているクリンソウ=兵庫県丹波篠山市で

兵庫県丹波篠山市の四方由子さん(85)宅でクリンソウが開花。新緑まぶしい里山の麓で、赤紫色やピンク、白などの愛らしい花が咲き誇る。

20年ほど前に知人からもらった3株からスタートし、手塩にかけて栽培。種を採集しては発芽させたことで数百株にまで増え、一時は幅約20メートル、奥行き約2メートルに渡る見事な“お花畑”を作り上げた。

ご近所さんなど、さまざまな人が訪れる〝隠れた名所〟になったが、夫の介護が忙しくなり、世話ができなくなると、2、3株にまで減ってしまったという。

それでも、「もう一度、あの光景を見たい」と種の採集を始め、4、5年かけて沢沿いや鉢植えなどで株を増やした。咲き誇るクリンソウにはチョウやハチたちがやって来て、せっせと蜜を集めて回っている。

「昔ほどではないけれど、やっとここまでになりました」と目を細める四方さんは、「頑張って、またクリンソウでいっぱいにしたいですね」と意気込んでいる。

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