「御朱印」オンラインで 宮司不在も365日受付 境内のQRコードから

2023.06.04
地域観光

御朱印のオンライン販売を始めた崇敬会の圓増さんとQRコードが入ったポスター=兵庫県丹波篠山市黒岡で

兵庫県丹波篠山市黒岡にある丹波篠山春日神社の氏子らでつくる崇敬会が土、日曜、祝日のみ神社で販売している「御朱印」を、平日に参拝した人にも購入できるようにと、オンラインでの販売をスタートした。境内に掲示したポスターのQRコードを読み取ることで、365日いつでも注文でき、自宅に配送される仕組み。参拝者のニーズに応えつつ、神社を維持する費用の上乗せにもつなげたい考え。すでに注文が入っており、東京や岡山などにも発送しているという。

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御朱印には、「奉拝 春日神社」の文字のほか、西日本屈指の能舞台があることをイメージした能面や、同神社の神紋「上り藤」などを配している。

オンラインとはいえ、「参拝してこその御朱印」というスタンスは変えず、実際に神社を訪れ、境内にあるポスターのQRコードをスマートフォンなどで読み取らないと注文できないよう工夫した。

注文した人には、購入の日付を印字するほか、おみくじも添えて発送。丹波篠山市内の対応店で使えるオンラインショップのクーポンも付ける。送料込みで550円。

常勤の宮司がいない同神社は週末や祝日に氏子らが社務所で御朱印を販売(御朱印単体で300円)している。御朱印ブームもあり、市内三大秋祭りの一つの秋祭りや、正月などには多くの人が買い求めるが、平日や時間外に参拝した人は購入することができなかった。

そこで、責任役員の一人、圓増亮介さん(64)が、24時間365日販売できる方法を模索。自治会の回覧板のデジタル化なども行った知識を生かして考え付いた。

境内でインターネットに接続できる「フリーWiFi(ワイファイ)」も整備した。圓増さんは、「絶好のロケーションにある春日さん。もっと多くの人に活用してもらいたい」と言い、「これからもいろんなことを通して盛り上げていきたい」と笑顔で話している。

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