丹波焼陶工でジャグラー 森本祐介さん(丹波篠山市今田町上立杭)

2024.04.28
たんばのひと

森本祐介さん

「個性持って発信」が大事

地域の夏祭りや友人主催のイベントなどでジャグリングを披露し、観客を楽しませている。得意とするのはディアボロ(中国ごま)のパフォーマンス。2個のおわんをくっ付けたようなこまに、ひもの付いた1対のハンドスティックを使って回転を加え、こまをひもの上で自在に操る妙技を見せて拍手喝さいを浴びている。「会場が盛り上がると、こちらのテンションも上がる。アマチュアなので失敗することも多いが、そんなときでもうろたえず、それすら『面白い』と感じてもらえるようにアクションする。これも私の技の一つ」と笑う。

小・中・高校と白球を追いかけた球児。「集団スポーツはもういいかな。一芸を身に付けたい」と神戸大学入学時、勧誘チラシにあったジャグリングサークルに入った。「自由参加だったが面白くって、まじめに顔を出すようになり、毎日2時間ほど練習した」と振り返る。「ただ、あまり手先が器用な方ではないので、数あるジャグリングの中で覚えられたのはディアボロだけ」と苦笑する。学生時代は相生ペーロン祭などの地域の大きなイベントをはじめ、幼稚園や小学校、介護施設などを巡り、依頼の多い春と秋には毎週のように舞台を踏んだ。

本業は、4代続く丹波焼窯元「丹山窯」の陶工。「陶芸もジャグリングも自分の個性をしっかりと持って発信することが大事という部分では共通している」と話し、「仕事との両立を図りながら、これからも人前で披露する機会をつくっていきたい。そしていつか、子どもたちにジャグリングの魅力を伝えていくことができたら楽しいでしょうね」。30歳。

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