兵庫県丹波篠山市内の里山で、音もなく木々の間を飛び回っている鳥の姿。レンズ越しにのぞいてみると、夏鳥「キビタキ」の幼鳥のよう。黄色がトロピカルな印象の親(オス)と違って地味な色合いで、体もまだモフモフだ。
成鳥は全長14センチほど。雄は眉斑、腹部と腰は黄色で、頭から背面にかけて黒色、お尻のあたりは白色と、華やかな色合い。暖かくなると東南アジアなどから飛来することから、地域に初夏の訪れを告げる。オスの美しいさえずりも特徴的だ。
梅雨の雨の降る中、モフモフの幼鳥は木々の間で飛翔の練習をしているよう。なかなか飛距離が出ず、枝伝いに動いていったり、地面に降りては戻っていく様子が子どもっぽくて愛らしい。
とはいえ、巣立ちは厳しい自然の中で生きていかないといけないということ。無事に大きくなって、父親に負け
ない美しいさえずりを聞かせてほしいと願う。
【丹波新聞鳥部】(※コメント欄より、弊社の活動を命名していただきました)