小さな「冬の使者」 頬白く「ニュウナイスズメ」飛来 季節の移り変わり伝え

2024.10.25
注目

頬の白い「ニュウナイスズメ」のオス。冬の使者でもある=2024年10月25日午後1時23分、兵庫県丹波篠山市内で

兵庫県丹波篠山市内で、20羽ほどのスズメの群れに遭遇。電線にとまったところで何気なくレンズを向けてみると、あれ?頬が黒くない―。

正体はスズメの一種「ニュウナイスズメ」。全長14センチほどで、スズメよりわずかに小さい。頬の黒斑がないほか、オスはスズメに似ているもののより赤みがかった頭、メスは薄茶色で喉まで白い。

本州中部以北で繁殖し、冬には雪の降らない地方に移動するため、丹波地域では「冬鳥」。丹波にとっては小さな冬の使者でもある。

名前の由来は、「にふ(ほくろのこと)がない」ことや、平安時代、東北に左遷された歌人・藤原実方が恨みを抱いて没した後、内裏にニュウナイスズメが入って米を食べていたことを実方の怨霊の仕業とみなされたことから、内裏に侵入したスズメ「入内雀」と呼ばれたとされる。

ニュウナイスズメのメス

朝晩は冷え込み、ようやく秋らしい気候になってきたが、冬はまだまだ先。それでも目の前にいる頬の白いスズメたちが、わずかに季節の移り変わりを伝えてくる。

【丹波新聞鳥部】(※コメント欄より、弊社の活動を命名していただきました)

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