子育て中の40歳代の母親2人が、たんば黎明館(兵庫県丹波市柏原町柏原)1階でカフェをオープンし、長く抱き続けた夢を実現させた。同じ店舗スペースを使い、それぞれ週に3日ずつ営業。家賃や光熱費などを折半するというスタイルで営業している。二人は以前から自宅にスイーツの工房をつくり、一人は道の駅丹波おばあちゃんの里などに出荷、もう一人は予約販売をしてきた。カフェ開店に向けてのステップを経て、夢をかなえた二人は「地元の人たちに愛されるカフェであり続けたい」と話している。
同市氷上町石生の小坂裕子さん(43)と同市柏原町下小倉の長澤明美さん(41)。小坂さんは「コサカケーキカフェ」、長澤さんは「Toi toi toi夢みるお菓子」の店名で出店。合わせて「黎明cafe」と名づけた。
自宅の工房で無添加リンゴケーキなどを作ってきた小坂さんには2人の子どもがおり、現在、小学5年と3年。そろそろ手が離れかけたので、カフェを開きたいと思い、市内の適当な物件を物色、黎明館にたどり着いた。ただ1週間のフルオープンとなると、子育てもあって難しく、3日が限度と判断。あとの3日をしてくれる人を求め、「女性のためのスキルアップセミナー」で知り合った長澤さんに声をかけた。
長澤さんは自宅の工房で、バラを模した白あんを使った「夢みるおはぎ」を製造。高校1年から小学1年まで4人の子どもがいる。末っ子の子育てからやや解放されたので、こぢんまりした店が持てればと考えていた時だった。小坂さんからの誘いに「週3日の営業ならば」と快諾した。
いずれのカフェも午前11時―午後3時の営業。「コサカケーキ―」では、野菜をふんだんに使った週替わりのランチ(1500円)、グリーンカレー(1100円)のほかに無添加リンゴケーキ、大納言小豆のあんこと、黒豆きな粉を混ぜ込んだバターなどを使った「丹のあんバターサンド」などを提供。「Toi toi toi―」では、おはぎのほかに管理栄養士の知識を生かした一汁三菜の和と洋のランチプレート(1000円)を提供している。それぞれドリンクもある。
小坂さんは「縁に恵まれ、歴史のある建物でカフェが開けたことに感謝です」と言い、長澤さんも「小坂さんから声をかけられた縁に感謝です」と話している。
営業日などについてはそれぞれのインスタグラムで確認を。水曜日は休館。