冬用タイヤチェックで渋滞 国道事務所「広報改善は課題」 但馬の雪の影響で

2025.02.28
ニュース丹波市地域地域注目

 

降りしきる雪の中、のびる渋滞の車列=兵庫県丹波市青垣町栗住野で

兵庫県但馬地方の雪の影響で、北近畿豊岡自動車道路春日和田山道路で22、23の両日、同県丹波市青垣町の青垣インターチェンジ(IC)を先頭に、冬用タイヤチェックによる渋滞が生じた。22日朝から昼過ぎにかけ、北小学校付近まで約5キロ、車列が続く時間帯があった。渋滞を知らずに氷上ICから同道路を利用した人は、普段11―12分、一般道でも20分かからない両IC間(11キロ)が1時間ほどかかった。渋滞にはまった市民から「渋滞を知っていたら一般道を走った」と、不満が漏れた。

青垣以北へ向かう車のタイヤチェック。大半の車が確認後、道路を横断し、但馬へ向かった=兵庫県丹波市青垣町西芦田で

県北部の大雪注意報発令を受け、国交省豊岡河川国道事務所(豊岡市)が22日午前6時に冬用タイヤ規制区間を青垣ICまで延伸。青垣ICが規制の「南端」「始まり」になったことで、冬用タイヤ規制区域外から北部(但馬方面・上り)へ向かう全ての車の装着チェックを青垣ICですることになった。

3連休で、県南部や大阪府から舞鶴若狭自動車道を使い、春日から和田山道路で但馬へ向かう車が多く、青垣ICで降りたい地元住民が巻き込まれた。国道事務所のX(旧ツイッター)によると、午後2時半ごろに渋滞が解消したという。

広報改善に道路情報板の活用が検討される=兵庫県丹波市氷上町本郷で

23日午前中も青垣ICを先頭に約2キロの渋滞が起きた。規制は午前11時40分に解除された。翌24日午前6時から春日IC以北が規制区間に。春日、氷上両ICでタイヤチェックを受けた車だけが同道路を走行。青垣ICは青垣から乗る車のチェックのみになり、渋滞は生じなかった。同日午後1時に規制が解除された。

渋滞に巻き込まれた地元住民は、「和田山道路に乗る手前で、渋滞の有無を知りたい」と言う。国道事務所は、ホームページとXで規制情報を、Xでは道路カメラの画像や渋滞状況などより細かく伝えている。

また、但馬地域を管轄する県豊岡土木事務所には道路情報板で規制情報の周知を依頼している。県丹波土木事務所には依頼をしておらず、国道事務所は「広報の改善は課題。丹波土木事務所にもお願いできないか考えたい」とする。ただ、道路情報板の文字数制限があり、「タイヤ規制中」は表示できても、「渋滞注意」が盛り込めるかどうかは分からないという。

規制の南端が氷上ICの場合、同じように渋滞が起こり得る。雪深い但馬と、さほど雪が積もらない丹波を結ぶ和田山道路。丹波市内の規制は、但馬の雪の状況に左右される。

関連記事