2月3日に「立春」を迎え、暦の上では春に入った―と、書くことさえはばかられるほどの寒波が襲来。とても春とは思えない寒さが続いている。
よく冷えた兵庫県丹波篠山市内の山すそを歩いていると、木々の中を飛び交う鳥の姿。レンズの先にいたのは、「アオジ」(メス)だ。
全長16㌢ほどでスズメとほぼ同じ大きさ。雌雄とも全体的に緑がかっており、オスのほうがより暗緑。本州中部以北や北海道の山地で繁殖し、冬は積雪が少ない地方に移動するため、丹波地域では冬鳥だ。
ふと「ミドリやのになんでアオ?」という疑問が脳裏をよぎった。しばらくして、古来、青の中に緑も含まれていることを思い出す。緑でも青信号で、青々と茂る山―。
おや、そういえば、青い鳥には青色よりも、「瑠璃色」が使われる気が。ルリビタキ、オオルリ、コルリー。深みにはまりそうなのでやめておいた。
とにもかくにも人間はもちろん、すべての生き物に厳しい季節。越冬のためにやってたアオジたちには、無事に寒波を乗り切って、元気に帰郷してもらいたい。
【丹波新聞鳥部】(※コメント欄より、弊社の活動を命名していただきました)