関学生がスマホ講座 便利な機能”伝授” 高齢者と交流深める

2025.02.26
丹波篠山市地域

マンツーマンで使いたい機能を学生に尋ねる参加者=兵庫県丹波篠山市今田町今田新田で

兵庫県丹波篠山市今田地区に住む65歳以上の人がスマートフォンの使い方を学ぶ「今田スマホ講座」がこのほど、延べ2日間にわたって、今田まちづくりセンターで行われた。今田まちづくり協議会と、関西学院大学の学生団体「HoL+(ホルプラ)」の共催。座学形式の「講座」と、自身が使いたい機能をマンツーマンで尋ねられる「相談会」の二本立てが好評で、参加者はスマホに慣れ親しんでいる世代の学生から、暮らしの中で便利な使い方などを学びながら交流していた。

ホルプラは、地域課題を学び、解決策を考え実践する活動を展開している。

同地区は高齢者世帯が多く、公共交通が十分でないため、買い物に行く手段に困っている人が多いという。そこで同まち協は、ネットショッピングなど買い物支援につなげたいとスマホ講座を企画。4年前には外部から専門の講師を招いて開催した。3年前からはホルプラと連携して年1回、延べ2日で3こま(講座2回、相談会1回)開催している。

ホルプラは、趣旨に沿い「買い物」をテーマに講座の内容を検討し、買い物ができるコープこうべのアプリの使い方や、家族や知人に買い物を頼むときのために、買ってきてほしい物の写真を撮ってLINEで送る方法などを“伝授”。また、薬を飲む時間を知らせる通知機能など、高齢者の暮らしに寄り添った内容を工夫している。受講後には参加者にアンケートを取り、改善点などを次年につなげている。

ホルプラの坂本愛実代表(21)は、「これほどスマホで困っている人がいるのは驚き。まったく(操作が)できない人もいれば、できる人もいて、講座の難易度の設定が難しい。これまでの積み重ねの中で講座と相談会の両方でカバーするやり方になった」と話す。

今回は定員10人で実施。参加した後藤ひろ子さん(69)は、「旅行が好きなので、ホテルの予約の取り方や新幹線の切符の買い方を教えてもらった。個別に聞けるのが良い。何年か前に教えてもらった時より分かりやすかった」と笑顔で話していた。

同まち協副会長の畠中純一さん(74)は、「参加してもらった人には『分かりやすかった』と好評。一方で『分からない、と言うのが恥ずかしい』という人もいて、気軽に参加してもらえる講座だとPRしていきたい」と話している。

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